2017年8月1日に何が起こる!?ビットコイン分裂/ハードフォーク問題

ビットコイン分裂騒動についての報道の原因は、
ビットコインのアップデートです。

仮想通貨ではアップデートのことを
「ソフトフォーク」または「ハードフォーク」と呼んでいます。

アップデート自体は、ビットコインが市場を広げていくにあたり、

必要不可欠なものですが、その過程でコインが「分裂」することもあります。
（過去にはイーサリアムも「イーサリアム」と「イーサリアム」に分裂しました）

 

分裂が起こることで、通貨価格は一時的に下がる

• 分裂するとレートも分裂してしまうのでは？
• ビットコインがなくなってしまうのでは？

分裂するという報道が出ると、上記の危険性から人々が不安になり、
一時的にビットコインの価格が下がることがあります。
ですがこれは目先の話にすぎません。

長期的にみると、ビットコインが普及に耐えられるようになるには
性能のアップデートをすることは、必要な事です。

次の項で、アップデートを避けられない
ビットコインが抱えている問題についてまとめました。

 

なぜアップデートが行われるのか？
ビットコインが抱えるアップデートを避けられない課題

①スケーラビリティ⇒世界の取引のデータの保存に限界が近づいている
②トランザクション数⇒1秒に7回（1秒に7回は、1分で420回、10分で4200回
③ガバナンス(政治的な問題)

今回の分裂騒動には、主に①と③が関係しています。

今、世界ではビットコインが急速に普及し始めています。
つまり、取引のデータがどんどん増えています。

それらはインターネット上で「ブロック」と呼ばれる容れ物に保管されていますが、
取引のデータが急速に増えたため、
そのデータがブロックに入りきらなくて、困っているという状態です。

 

注目されている３つの解決策

現在、注目されている解決策は以下の３つです。

①容れ物のブロックを大きくする
②ブロックに入れるデータを少なくする(取引のサイズ圧縮/segwit)
③上記①と②を両方実行する

これにより、今回の①、②、③のアップデート内容で３つ、
今の旧ビットコインが１つで、
ビットコインは合計で４つに分裂するなどと言われています。

 

②ブロックに入れるデータを少なくする
/取引のサイズ圧縮（segwit）によるアップデート

元々、アップデート案としては
②ブロックに入れるデータを少なくする
(取引のサイズ圧縮/segwit)という方法がされていました。

segwitは取引の承認者であるマイナー以外の人は指示しているからです。
しかし、マイナー達がそれを嫌がっているのです。

 

なぜマイナー達は嫌がるのか？マイニングコストとの関係

マイナー達が嫌がる理由は、segwitを行うことにより
Bitmain社が製造販売しているASICBOOSTが使えなくなるからです。
（ASICBOOSTはマイニングコストを下げる機械）

マイナーは高性能なマシンを使って、高い電気代を払って取引を承認しています。

ボランティアではなく、取引を承認したら報酬としてビットコインが得られるため、
電気代が高くなるとコストパフォーマンスが悪くなります。

segwitは全マイナーの承認率95%に達しないと実行されないため、
2年間ほど膠着していました。そのため、下記のような提案が行われました。

 

UASF（ユーザーアクティブソフトウォーク）により、
segwitの強行突破が提案される

このままでは埒が明かないので、
2017年6月UASF（ユーザーアクティブソフトフォーク）が提案されました。

UASFとは、マイナーが一向に承認しないことから、
segwit装のソフトフォークをマイナーを通さずに、いわば強行する試みです。

これを行うことにより、ビットコインの分裂が発生します。
これはマイナーからしたら面白くない展開です。

 

①容れ物のブロックを大きくすることによるアップデート

その後、マイニング会社である「bitmain」が
ブロックの大きさを増やすアップデートを提案しました。

これは実行がほぼ決まり、UASFとは関係なく、8月1日に
ビットコインが分裂して新たに「bitcoin cash」が誕生する可能性が高まっています。

日本時間で21:20が見込まれています。

 

UASFは実行されない可能性もある

そして実は、UASFは実行されない可能性が残されています。
その条件は、8月1日までにsegwitが実装される事です。

今、segwitはsegwit2xというアップデートの提案がされており、
これは早ければ7月25日に実行されますが、
今、アップデートに必要な承認率に達するかどうかがとても注目されています。

 

まとめ

まとめると、目先のビットコイン分裂の要因は２つです。

①UASF（ブロックに入れるデータ取引サイズの圧縮/segwitの強行突破）
②bitmain（ブロックの大きさを増やすアップデート）

bitmainは実行される可能性が高く、
UASFは今月にsegwit2xが実行されるかどうかで決まります。

今後の動向に注目ですね！